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配偶者居住権はいつから施行される? 制度の内容を弁護士が解説!

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2020年01月14日
  • 遺産を受け取る方
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配偶者居住権はいつから施行される? 制度の内容を弁護士が解説!

近年日本国内では、高齢化の進展によってさまざまな社会問題が生じています。
新潟県においても令和元年10月1日現在、県総人口に対して65歳以上の人口が占める割合は32.4%と全国平均より3.9ポイント高い割合を示しています(新潟県「令和元年 高齢者の現況」統計より)。

このような高齢化の進展から生じる社会問題などを受けて、民法の相続に関する規定を大幅に見直す民法改正(相続法改正)が約40年ぶりに行われました。この改正によって、配偶者の居住権を長期的に保護するための「配偶者居住権」の制度が創設されます。「配偶者居住権」は相続に大きく関係する制度になる可能性があり、ご自身で正確に理解しておくことが必要になる制度です。

本コラムでは、「配偶者居住権」の制度の施行日や内容について、ベリーベスト法律事務所 新潟オフィスの弁護士が解説します。

1、「配偶者居住権」とは?

配偶者居住権について、制度が創設された背景からみていきましょう。

  1. (1)制度創設の背景

    たとえば夫名義の家に長年暮らす夫婦には、家を出た一人息子がいるとします。
    このようなケースで2000万円相当の家(自宅)と3000万円の預貯金の財産を遺(のこ)して夫が亡くなった場合には、基本的に妻と息子で夫の財産を2分の1(2500万円)ずつ相続することになります。
    長年住み慣れた家を離れたくない妻が遺産分割協議で家を取得することになれば、妻は2000万円相当の家と預貯金500万円を取得します。
    しかしそれでは妻は、住む場所は確保できても手元のお金が乏しく、平均寿命も延びるなかで今後の生活費が不足するリスクが生じるといった問題がありました。

    こうした偶者の居住に関する問題に対して、これまでより軽い負担で配偶者が居住し続けるようにするために「配偶者居住権」の制度が創設されました。

  2. (2)配偶者居住権とは

    「配偶者居住権」とは、配偶者が相続開始時に居住していた被相続人所有の建物を対象として、終身または一定の間、配偶者に建物の使用を無償で認める法定の権利とされます。

    ちなみに建物に配偶者が居住することを認める権利なので、配偶者が建物を売却したり勝手に賃貸に出したりできる権利ではありません。
    建物を売却するなどの権利は、別の相続人が所有することになります。配偶者居住権はあくまでも住む権利であり、その他に建物を所有する権利が発生することになります。
    つまり簡単にまとめてしまうと、建物の所有権が「住み続ける権利」「負担付きで所有する権利」二つに分離すると考えられます。

    具体例で考えていきましょう。
    2000万円相当の家と3000万円の預貯金の遺産がある先ほどのケースで、妻が配偶者居住権を取得する場合はどうなるのでしょうか。

    たとえば配偶者居住権が1000万円相当で、配偶者居住権の負担が付いた建物の所有権(負担付き所有権)は、1000万円相当と評価されたとします。
    このケースでは、妻と息子はそれぞれ2500万円相当を法定相続するので、下記のような相続になります。

    妻 :1000万円相当の配偶者居住権
       1500万円の預貯金
    息子:1000万円相当の配偶者居住権の負担が付いた建物の所有権
       1500万円の預貯金

    つまり配偶者居住権の制度によって、配偶者は安心して家に住み続けながら生活に必要なお金も確保することが可能になるのです。

    配偶者居住権を取得させる場合には、配偶者居住権の財産的価値を算出して、その相当額を配偶者が相続したものとして遺産相続を考えます。

    配偶者居住権は売却できないなどの制約がある権利なので、その評価額は単純に配偶者が建物の所有権を取得する場合の評価額より低く抑えられます。また、配偶者居住権の負担がある建物の所有権の評価額についても、配偶者居住権によって使用収益に制約を受けるので、単純に所有権を取得する場合より評価額は下がります。

2、配偶者居住権はいつから施行される?

配偶者居住権の規定が施行されるのは、「令和2年4月1日」からです。
注意しなければいけないのが、配偶者居住権の制度の適用は、施行日以降に開始した相続が対象でさかのぼって適用されるわけではないことです。つまり、令和2年3月31日までに亡くなった被相続人の相続については、配偶者居住権は取得できないので注意しておきましょう。

また、改正相続法で見直され新設された制度は、段階的に施行されています。配偶者居住権は、令和2年4月1日以降に亡くなった被相続人の相続から取得できると想定されますが、施行にあわせて法務省などのホームページを確認しておくと安心でしょう。

改正相続法は最、令和2年7月10日の「法務局における自筆証書遺言にかかる遺言書の保管制度」の施行をもって、完了する流れになっています。

3、配偶者居住権はどのように手に入れる?

配偶者居住権は、「被相続人が所有する建物に相続開始時に居住していた配偶者」が次のような方法で取得することができます。

  1. (1)遺産分割

    配偶者居住権は、相続人間で行う遺産分割で取得することができます。
    遺産分割協議で配偶者居住権を取得するためには、相続人全員の合意を得ることが必要です。

  2. (2)遺贈や死因贈与

    配偶者居住権は、遺言による遺贈死因贈与によっても取得できます。
    あらかじめ遺言書に配偶者居住権を取得させる旨の記載をしてもらうことで、配偶者居住権を取得することができるのです。また、死因贈与という当事者間の契約によっても、取得可能です。
    ただし相続開始の時期によっては、前述したように配偶者居住権の制度の適用がないことに注意しておく必要があります。

  3. (3)家庭裁判所の審判

    遺産分割の請求を受けた家庭裁判所の審判で認められた場合にも、配偶者居住権を取得できます。
    なお、家庭裁判所の審判で配偶者居住権の取得が認められるのは、次の二つの場合です。

    ①相続人間で配偶者居住権の合意がある場合
    遺産分割全体では争いがあって家庭裁判所に申し立てたとしても、共同相続人全員が配偶者居住権については合意しているような場合には、家庭裁判所はその取得を審判で認めることができます。

    ②相続人間で合意がなくても特に認める必要がある場合
    相続人間で配偶者居住権の取得の合意ができていないときでも、配偶者自身が家庭裁判所に申し立てて取得が認められることがあります。
    このケースでは、家庭裁判所が建物所有者の不利益の程度を考慮しても、配偶者の生活を維持するため特に必要だと認めた場合です。

4、配偶者居住権の注意点とは?

配偶者居住権の制度には、次のような注意点があります。

  1. (1)第三者に対抗するための登記が必要

    配偶者居住権を第三者に対抗するためには、登記をしなければなりません。

    通常配偶者居住権を取得した被相続人の配偶者は、負担付き所有権を取得した共同相続人に対しては、登記がなくても権利の取得を主張することができます。しかし、当事者間ではなく第三者が相手となると話は別です。

    たとえば、負担付き所有権を取得した共同相続人が、配偶者居住権の負担が付いていることを隠して建物を売却してしまったとします。
    この場合、配偶者居住権の登記がなければ、建物を買った第三者に対しては配偶者居住権を取得していることを主張することができません。
    つまり、登記をしなければ配偶者居住権が保護されなくなる可能性があるのです。そのため、登記の申請人となる建物の所有者になった共同相続人には、登記に協力する義務が課されています。

  2. (2)建物が共有であれば取得できない可能性もある

    配偶者居住権は、「被相続人が所有する建物に相続開始時に居住していた配偶者」を対象にするものです。
    ただし、相続開始時に被相続人が配偶者以外の人と建物を共有していた場合には、配偶者は配偶者居住権を取得することはできません。

  3. (3)存続期間は終身でない場合もある

    配偶者居住権の存続期間は、基本的に配偶者の生存期間になります。
    しかし、遺言や遺産分割協議や家庭裁判所の審判で別の定めをした場合には、定めた一定期間が存続期間になります。

  4. (4)配偶者居住権が不要になることも想定される

    高齢の配偶者が配偶者居住権を取得した場合には、近いうちに高齢者施設などに入所して期間満了前に配偶者居住権の必要がなくなる事態も想定されます。
    配偶者居住権は、原則として譲渡はできません。イレギュラーな事態に備えて、どのような取り扱いをするか遺産分割協議などで検討しておく必要もあるでしょう。

    具体的には、建物の相続人(負担付き所有権の所有者)の承諾を得て、配偶者が第三者に居住建物を貸す方法や、配偶者居住権を放棄する代わりに建物の相続人から対価を取得する、あらかじめ遺産分割協議で買い取り条件を合意しておき、建物の相続人に配偶者居住権の買い取りを請求する方法などが考えられます。

5、まとめ

本コラムでは、「配偶者居住権」の制度の施行日や内容について解説していきました。
配偶者居住権の制度の施行はこれからなので、その評価額の算出方法などは確立されてはいない状況といえるでしょう。弁護士は法的に根拠のある評価額を算出することができ、改正後の制度も視野に入れながらスムーズな相続にできるようアドバイスすることができます。
ベリーベスト法律事務所 新潟オフィスでは、弁護士が相続に関するさまざまなご相談を皆さまからうかがい、納得できる内容で解決できるように尽力します。
税理士など他の士業とも連携を図っており相続税などのご相談にも対応できますので、ぜひお気軽にご相談ください。

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